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この記事にたどり着いた方は、感染予防の努力の甲斐なく、残念ながらインフルエンザに感染してしまった方が多いことでしょう。

そして、気が進まないながらも病院で診察を受け、インフルエンザ治療薬を処方されたものの、副作用が心配になり、できれば薬なしでインフルエンザを治したいと考えている患者さんやお母さん、お父さんも多いのではないでしょうか?

そんなあなたのために、以下の点について調べてみました。

  • インフルエンザは薬なしで治療できるのか?
  • 抗インフルエンザ薬の効果はどのようなものなのか?
  • 抗インフルエンザ薬の副作用はどのようなものなのか?
  • 抗インフルエンザ薬なしで治す時の過ごし方

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インフルエンザは薬なしで治療できるのか?

結論としては・・・治ります!

インフルエンザの多くは治療せずに自然に治る病気です。

現に2001年に日本でタミフルが保険適用される前のインフルエンザ治療は、特効薬なしの対症療法でした。

入院の必要がない症例では、基本的には治療薬は必須ではありません。

一般的には2、3日で解熱し、3~7日間で自然治癒するとされています。

では、薬を飲んだ場合と薬なしの場合、具体的に何が違うのか、また薬を飲む場合の副作用のリスクについて触れていきます。

抗インフルエンザ薬の効果

現時点で言われている抗インフルエンザ薬の効果は以下です。

  • 発熱期間を1日程度短縮すること
  • 中耳炎の合併率を下げること

抗インフルエンザ薬を使用すれば、早ければ1~2日で解熱しますが、薬なしの場合、高熱が4〜5日続きます。

発熱で苦しむ期間を短くすることには、患者の苦痛を取り除くという意味では効果があると言えますね。

ただし、1日程度の発熱期間短縮を求めてしまうせわしなさは、何事にも余裕がなく、健康のために仕事や学校を休むこともできない日本社会を問題点を象徴しているかのようです。

また、抗インフルエンザ薬の投与によって、重症化や脳症などの重い合併症を起こしにくくできるかどうかははっきりしていません。

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抗インフルエンザ薬の副作用

タミフルに関する報道が有名ですが、抗インフルエンザウイルス薬を使用した場合に、異常行動を起こす例が報告されています。

異常行動の発生は、タミフルの他にリレンザ、ラピアクタ、イナビル、シンメトレルといった日本で承認されている他の抗インフルエンザ薬でも確認されています。

<異常行動の例>
・突然立ち上がって部屋から出ようとする。
・興奮状態となり、手を広げて部屋を駆け回り、意味のわからないことを言う。
・興奮して窓を開けてベランダに出ようとする。
・自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない。
・人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す。
・変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る。
・突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする。

以上行動の他にも身体に出る副作用がありますので、下の表に薬別にまとめました。

抗インフルエンザ薬名 主な副作用
タミフル 吐き気、嘔吐、腹痛、下痢
リレンザ 下痢、発疹、吐き気、動悸
イナビル 下痢、悪心、胃腸炎、蕁麻疹
ラピアクタ 下痢、白血球減少、嘔吐、蛋白尿

薬は化学物質ですから、基本的には毒にも薬にもなります。必ず副作用はあるものですからメリットとデメリットを比べてうまく付き合うのが良いですね。

抗インフルエンザ薬のその他のデメリット

抗インフルエンザ薬を不必要に投与するデメリットは、副作用の他に以下が挙げられます。

  • 抗インフルエンザ薬耐性株といった薬が効かないインフルエンザを作ってしまう可能性があること
  • 新型インフルエンザなどが流行した時に薬が不足してしまうこと

いずれもすぐに自分の身に降りかかるデメリットでないですが、子供たちやさらにその子孫のことを考えると軽視して良い問題ではないですね。

薬なしで治す時の過ごし方

抗インフルエンザ薬を使わないとしても、療養中の過ごし方は薬を使う場合と変わりません。

  • 安静にする
    体力を消耗を防ぐために安静にしましょう。動き回ると治ってきたと思っても症状が悪化してしまうこともあります。十分に睡眠をとって回復を待ちましょう。
  • 体を温める
    悪寒がひどい場合が多いのでなるべく体を冷やさないような格好をしましょう。
    悪寒が治まって体が熱くなってきた場合は、頭や首を冷やしましょう。
    体が冷えていると体の機能が低下して回復が遅れるます。
    暖かい食事も効果的です。
  • 十分に水分補給する
    高熱が出ると大量に汗をかき体内の水分が失われます。十分な水分補給をして脱水症を防ぎましょう。脱水状態になると回復が遅れてしまいます。
    水で水分補給しても問題はありませんが、発汗。下痢、嘔吐で体内の塩分などの電解質も失われますので経口補水液で水分補給することもおすすめです。
  • 熱が微熱になるまでお風呂は控える
    お風呂はとても体力を使います。熱いお湯に浸かると大量の汗をかきますが、これは運動をしているのと一緒なことなので体力を消耗してるのです。
    体の回復に必要な体力を維持するためにも、ある程度症状が治まるまでお風呂は控えましょう。
  • 市販の解熱剤を飲まない
    インフルエンザでは市販の解熱剤を飲むべきではありません。
    解熱剤には、インフルエンザ脳症という合併症を引き起こす可能性があります。
    インフルエンザ脳症についてはこちらの記事に詳しく書いています。
    →インフルエンザ脳症は大人にも発症するか?症状や後遺症まとめ
    また、解熱剤で熱を下げると体がウイルスと戦う力が低下してしまい、回復が遅れてしまいます。

まとめ

インフルエンザは必ずしも抗インフルエンザ薬を使わないと治らない病気ではありません。

しかし、抗インフルエンザ薬を使用することにより患者の辛い症状を早めにとってやることができるメリットは、この忙しい現代社会の中では大きなメリットです。

またインフルエンザの検査と薬が普及したことにより、外来での血液検査や点滴などの処置が確実に減ったことメリットと言えるでしょう。

ただし、脳症などの重篤な合併症に対する効果は確認されていません。

一方、薬の副作用問題は、薬を使う限り逃れることができない永遠のデメリットです。

さらに、抗インフルエンザ薬に耐性を持ったウイルスの登場や新型インフルエンザ登場の際の薬剤不足の懸念もかなりスケールが大きいですが、重大なデメリットです。

メリット・デメリット双方あり、抗インフルエンザ薬の要否について一概に結論を出すことはできませんが、「猫も杓子も薬」の状況は好ましいものではないことは確かです。

中々難しいことではありますが、地球規模、子孫のことも考えて、適切な頻度での薬の利用を医師や我々患者が一緒になって考えていければ良いですね。

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<参考サイト>
いしゃまちhttps://www.ishamachi.com/
厚生労働省インフルエンザQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
役に立つくするの情報〜専門薬学 http://kusuri-jouhou.com/